![](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/05/0256B211-6E46-43BF-BB4B-775308FFE006.jpeg)
防水工事
植物やチェアなどの家具を置いて、アウトドア気分も楽しめると人気のバルコニー。しかし実際は洗濯物を干す時にしか使っていない、という方も多いのでは?それゆえバルコニーの防水は、劣化に気づかないことが多いんです。バルコニーも外壁などと同じで、定期的にメンテナンスすることが大切。今回はそんなバルコニーの防水工事について解説します。
![ベランダ防水画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2021/07/17_30-1024x768.jpg)
バルコニー防水の構造とは?
![ベランダ防水塗膜画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/04/7561583981827c7785a02dd798c78ff2-1024x576.png)
下地の上に【防水層+トップコート】という二重構造
バルコニーというのは、日常的に雨風にさらされている場所。それゆえ住宅を新築する際、バルコニーの床や壁には防水工事が行われます。それは雨水が染み込んで下の階の雨漏りの原因になったり、下地材を腐らせてしまうのを防ぐため。下地の上に、水が染み込むのを防ぐ「防水層」の塗装、またはシートの設置を行い、さらにその上に防水層を保護するための「トップコート」を施工します。
バルコニー防水のメンテナンスはなぜ必要?
![ベランダ防水紫外線画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/04/sun_yellow2_character.png)
紫外線や雨風によって劣化するため
一般的にバルコニー防水は、施工した約10年後には劣化すると言われています。ダメージを与える原因は主に紫外線と雨風。紫外線は晴れの日だけでなく、曇りや雨の日も容赦なく降り注ぐため、防水機能を劣化させてしまいます。また、暴風雨などの雨風も、衝撃を与え劣化を早める原因になります。劣化を放置するとさらに進行してしまい、メンテナンス費用がかさむことに。無駄な出費を抑えるためには、こまめに劣化のサインをチェックすることが大切です。
どんな風に劣化する?劣化のサインとは?
バルコニー防水が劣化した際に現れる、代表的な7つのサインと劣化のレベル、そしてそれぞれの対処方法をご紹介します。
表面の色褪せ
(劣化レベル ☆☆☆☆★)
![ベランダ防水劣化画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/05/0256B211-6E46-43BF-BB4B-775308FFE006-1024x768.jpeg)
バルコニー表面に施されたトップコートは、紫外線や雨風の影響で、年々白っぽく色褪せてきます。色が褪せたと感じたら、防水のメンテナンス時期。防水層まで劣化する前に、トップコートを塗り替えましょう。
〈対処方法〉トップコートの塗り替え
表面の剥がれ
(劣化レベル ☆☆☆☆★)
![ベランダ防水表面剝がれ画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/05/B10F7E71-38D0-4D47-A044-1ADD4B6DA276-1024x743.jpeg)
表面の剥がれを見つけたら、小さなものでも早めに対処することが大切です。トップコートのみ剥がれている場合は、トップコートを塗り替えましょう。2〜3年で剥がれてしまった場合は、施工不良の可能性があるので、施工した業者に確認を。
〈対処方法〉トップコートの塗り替え
苔や藻の発生、草の繁殖
(劣化レベル ☆☆☆★★)
![ベランダ防水苔や藻の画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/05/0EAAD795-5871-4EF3-B478-02D355E6DCB5-1024x785.jpeg)
トップコートが色褪せたり剥がれたり、表面の劣化が進行すると、苔や藻、草が生えやすくなります。草など手で取り除けるものは取り除き、高圧洗浄機などを使って洗い流します。そしてトップコートを塗り替えましょう。
〈対処方法〉清掃後、トップコートの塗り替え
ひび割れ
(劣化レベル ☆☆★★★)
![ベランダ防水クラック画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/05/2C13107B-2537-4DD6-89E6-1CD36DA2894B-1024x783.jpeg)
長年紫外線や風雨に晒されることで発生する、ひび割れ。まずトップコートが固くなってひび割れ、さらに進行すると防水層まで固くなり、ひびが入ってしまいます。劣化が進む前にメンテナンスしましょう。
〈対処方法〉
軽度の場合:トップコートの塗り替え
重度の場合:防水層から塗り替え
防水層の浮き
(劣化レベル ☆★★★★)
![ベランダ防水浮き画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/05/3F9F7D6B-629A-4119-9946-1F7B1AF401AC-1024x745.jpeg)
下地と防水層の間に入り込んでしまった水分が、蒸発することで膨らんでしまった状態です。部分的に浮いている場合は、部分的に防水層を補修し、トップコートを塗り替えます。範囲が広い場合は、防水層全体の補修が必要となります。
〈対処方法〉
軽度の場合:トップコートの塗り替え
重度の場合:防水層から塗り替え
塗膜の膨れ
(劣化レベル ☆★★★★
![ベランダ防水膨れ画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/05/4DAB16C4-43C7-4DB3-8FFB-7A86DED42A58-1024x683.jpeg)
下地が湿気を含んだまま防水工事を行ったため、その後気化した湿気が内側から防水層を押し上げてしまった状態。軽症であれば膨れた部分を切り取って補修し、トップコートを塗り替えます。広範囲に及ぶ場合は、防水層全体の補修が必要となります。
〈対処方法〉
軽度の場合:一部防水層の補修&トップコートの塗り替え
重度の場合:防水層から塗り替え
雨漏り
(劣化レベル ★★★★★)
![ベランダ防水雨漏り画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/05/C30D5298-0146-4CEF-BA13-991C95B409E3-1024x804.jpeg)
バルコニーの裏側から雨漏りしている場合、すぐに防水工事をしなくてはなりません。原因は、トップコートだけでなく、防水層まで劣化していること。放っておくと、下地が腐ったり、シロアリなどの害虫が発生したりすることも。場合によってはバルコニーごと交換しなくてはならなくなります。
〈対処方法〉防水層から塗り替える
場合によっては修繕工事が必要
バルコニー防水 3つの工法
バルコニー防水には、主に以下3つの工法があります。それぞれメリットとデメリットがあるので、あなたの家にぴったりの工法を選びましょう。
①ウレタン防水
![ウレタンベランダ防水画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/05/D38C9E3D-1869-4923-A5AC-EC2016D32A34-1024x768.jpeg)
バルコニー防水の中で、最も一般的な施工方法。液体状のウレタン樹脂をローラーやハケで塗り、防水層を形成します。どんな形状のバルコニーでも対応可能。継ぎ目がなく、シームレスな仕上がりで美しい。
【単価】3,000〜7,500円/㎡
【耐用年数】10〜15年
【メリット】
・比較的費用が安い
・複雑な形状でも施工可能
・どんな下地でも施工可能
【デメリット】
・ムラなく均一に仕上げる技術力が必要
・経年変化によって亀裂が入ることも
②FRP防水
![FRPベランダ防水画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/05/97B17A9F-F2A3-4BC8-9425-8E4A654AA77F-1024x768.jpeg)
FRP(Fiber Reinforced Plastics)とは、繊維強化プラスチックの略称。ガラス繊維などの補強材で強化されたプラスチックのことで、軽量かつ防水性・耐久性が高いのが特徴。耐摩耗性にも優れ、屋上駐車場などにも使用されています。
【単価】4,000〜8,000円/㎡
【耐用年数】12〜20年
【メリット】
・強度が高いので、椅子などのインテリアを置いて楽しめる
・腐食しづらい
・熱や薬品に触れても劣化しにくい
【デメリット】
・紫外線に弱いのでトップコートの塗り替えが必須
・比較的費用が高い
③シート防水
![シートベランダ防水画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/05/5B5C92B7-8B9A-41EA-B8C6-328DDA56FF51-1024x768.jpeg)
工場で製造された防水シートを貼り付けて施工する防水工事。塩化ビニールやゴム製のシートを、下地に直接貼り付ける工法と、機械を使って固定する工法がある。広い面を一度に短期間で施工可能。シート上にはトップコートを施工しないこともあります。
【単価】3,500〜7,500円/㎡
【耐用年数】10〜15年
【メリット】
・どんな下地でも施工可能
・耐久性・耐火性に優れている
・工期が短い
【デメリット】
・施工中に工事音や振動が発生する
・凸凹がある床には向かない
![ベランダ防水説明画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/04/378aab15d8a2a42b6b245d9be6519337-1-1024x576.png)
相場より工事費が高くなるケースは?
条件によっては、相場よりも工事費が高くなってしまうことがあります。
高所の工事のため足場が必要
![ベランダ防水足場工事画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/01/kouji_ashiba.png)
3階など高所にあるバルコニーの防水工事は、足場を組まなくてはいけない場合があります。部分的な足場であっても費用はおよそ5〜10万円ほど。もし外壁塗装や屋根塗装を行う予定があれば、同時に施工してしまうのがおすすめです。
バルコニーの内部が腐朽している
![ベランダ防水劣化画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2021/07/37.jpeg)
バルコニーの雨漏りが進行すると、内部が腐朽してしまっている場合があります。その場合は、修繕費がプラスされてしまいます。大工事になればなるほど費用はかさむため、腐朽する前にメンテナンスするようにしましょう。
長持ちさせるコツは?
バルコニーを長持ちさせるには、定期的にメンテナンスすることが大切です。
【3ヶ月に一度】排水溝の掃除
排水溝に泥や落ち葉が詰まっていませんか?排水溝が詰まると、雨水がスムースに流れなくなり、水溜りができ、防水機能が劣化してしまいます。特にウッドパネルを置いていると気づきにくいので、注意しましょう。
【5年に一度】トップコートを塗り替える
バルコニー防水で最初に劣化するのがトップコート。トップコートをこまめに塗り替えることで、全体を長持ちさせることができます。
メンテナンス費用を抑えるためにも、5年に一度はトップコートの施工を行いましょう。
![ベランダ防水料金画像](https://shizuoka-nurikae.com/wp-content/uploads/2022/04/6d6d823fb7a5abc01713c8680b605e6e-1024x576.png)
まとめ
紫外線や雨風にさらされているため、必ず劣化してしまうバルコニー防水。劣化のサインが現れていないかこまめにチェックして、大事に至る前にメンテナンスすることが重要です。
バルコニー防水は劣化症状や環境などによって施工方法が異なります。施工業者とよく相談して、ご自宅のバルコニーに合った工法を見極めて工事を行いましょう。